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コラム なぜ有機なのか

 昨今の有機質肥料ブームで「有機質は作物に良い」と言う認識は確立されています。しかしなぜ有機質が良いのか、もう一度確認の意味で簡単にまとめてみました。

1、有機質肥料の種類
農業で使える有機質は多くの種類があり、それぞれ特長があります。全てを把握することはできませんが、大きく分けて粗大有機物(稲わら、堆肥、きゅう肥等)と高成分有機肥料(魚粕、肉粕、骨粉、菜種粕等)に分けられます。
粗大有機物は主に炭水化物の割合が多く、特に土壌の物理性の向上に役立ちます。また、土壌微生物にカロリーを与え、活発に活動させることができます。
もう一方の高成分有機肥料は窒素やリン酸、加里などの成分が比較的多く含まれています。それぞれの特性を生かしながら作物を育てていくことが大事なのは言うまでもありません。
以下には主に晃成分有機質肥料について書いてみます。

2、残り物に福がある。
良質有機質肥料には窒素、リン酸成分が比較的多く含まれていますが、化学肥料に比べれば、肥料成分があまり多いとは言えません。例えば化成14-14-14の各成分を合計すると42%、これに対して魚粕は窒素7%、リン酸6%を合わせて13%です。しかし化学肥料の42%以外の55%には何が含まれているのでしょうか。これは主に硫酸イオン、塩素イオンなどあまり作物には良いとは言えないものです。(正確には作物にとって微量は必要なのですが、化学肥料にはその量が多すぎるのです。)これに対して魚粕のほうは残りの87%に炭水化物、アミノ酸、核酸、微量要素など作物の生育に必要な成分が含まれています。

3、いろいろな微生物が増える。
良質有機質肥料は土壌微生物の力を借りて、効果を現す肥料です。良質有機質肥料を土に与えると、作物に優しいいろいろな微生物が増えていきます。例えば魚粕、肉粕などを施用すると有益糸状菌が比較的多く増えます。ゼラチン、にかわ類を施用すると細菌が主に増え、カニガラなどは放線菌型、骨粉類は中間型です。これに対して化学肥料を施用すると、微生物の数は逆に減ってしまいます。




4、微生物が増えると何が起こるのでしょうか?
良質有機質肥料を施用することによって、土壌中に微生物の数や種類が増えると、土壌にさまざまな変化が起こります。


a、土の団粒構造が形成される。

団粒構造とは土の粒子が集まって、塊になっている状態のことです。その結果、水持ち、水はけ、肥もちが改善されます。作物の根も団粒構造ができた隙間を縫うように成長します。微生物の菌糸や排出するねばねばした排出物が団粒構造の成長を助長します。




b、1種類の有害菌が急に増えることを防ぐ。
微生物には近くにいる別の菌に対して毒(抗生物質)を出したり、又捕まえて、食べたりして自分の陣地を守る性質があります。微生物の種類が多ければ多いほど、突然1種類の病原菌が急に増える可能性が減るわけです。







c、根へのショックをやわらげる。
微生物は自分が生きるための養分として、土にある有機肥料の成分を食べます。それが作物にとっては、施肥などで急激に増えた養分をしばらくの間貯めておく倉庫のような役割になるのです。そして微生物が死ぬと、又徐々に養分が吸える状態に戻るのです。





5、微量要素を投入する。
良質有機質肥料には窒素、りん酸、加里などの3要素だけでなく、いろいろな微量要素が含まれています。微量要素とは作物がほんの少しだけ必要とする栄養分のことです。有機質肥料は元々生物の体だったわけですから、生物が生きていくのに必要な成分が含まれているわけです。だから作物にとって必要とする微量要素が有機質肥料によってバランスの良い割合で供給されることになります。


6、窒素肥効を調整する。
良質有機質肥料は種類によっていろいろな窒素肥効を現すものがあります。たとえば動物かす類の中でも蒸製皮革粉や肉かすは比較的早い肥効を現しますし、蒸製蹄角粉はゆっくりとした効き方が特長的です。これらの特長を把握して、根にやさしい施肥設計を組み立てるのが有効な使い方です。

良質有機肥料には成分の投入だけでなく、地力を温存しながら作物生産をしていく意味があります。何十年先でも農業生産ができるよう、有機質肥料の使用を推薦します。